脂質異常症(高脂血症)
−動脈硬化を予防しよう−血液中のコレステロールやトリグリセライドが高い状態を「高脂血症」といいます。コレステロールやトリグリセライドが血液中に多くなると血管に沈着し、動脈硬化を招きます。動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞などにつながりかねません。血中脂質(コレステロールやトリグリセライド)をコントロールして、動脈硬化を予防しましょう。
コレステロールとトリグリセライド
◆コレステロール
脂肪の一種で、細胞膜やホルモンを作る材料。血液中のコレステロールの約7割は肝臓で合成され、残りの約3割が食品から摂取されます。◆トリグリセライド
皮下脂肪の主成分です。糖質・脂質を材料に肝臓で合成され、必要なときは分解され、エネルギー源となります。トリグリセライド脳出血 は中性脂肪ともよばれます。
★ コレステロールもトリグリセライドも身体にとって必要不可欠なものです。
血液中に多過ぎるのも、少な過ぎるのも良くありません。
コレステロールの善玉・悪玉
善玉(HDL)コレステロール: 血管から悪玉を引っ張り出し、回収して肝臓に戻す役割をする。
悪玉(LDL)コレステロール: 血管にコレステロールを運ぶ役割をする。LDLが 過剰になり変性すると
血管壁に沈着し動脈硬化をおこす。
** あなたの悪玉(LDL)コレステロールを知ろう **
「総コレステロール」―「トリグリセライド」×0.2―「HDLコレステロール」=「LDLコレステロール」
( ) ( ) ( ) ( )mg/dl
* 空腹時の採血でトリグリセライドが400mg/dl 以下の場合にのみ適用
【動脈硬化のメカニズム】
動脈硬化危険度チェック!
*** サラサラ血液への道 ***
↓チェック
□1.コレステロールの多い食品をよく食べる
「入るを制す」が基本。食べる量を減らしたり、回数を少なくしましょう。
□2.甘いもの、お酒が好き
糖分の摂りすぎは、コレステロールやトリグリセライドを増やします。
また、過度の飲酒もトリグリセライドを増加させます。
□3.運動不足である
運動はトリグリセライドを分解し、HDLコレステロールを増やします。
また、運動不足は肥満にもつながります。
□4.たばこを吸う
たばこはHDLコレステロールを低下させ、動脈硬化を促進させます。
1本ずつ減らすことから始めましょう。
□5.食物繊維不足である
野菜・海藻・きのこ類に多く含まれる食物繊維はコレステロールの吸収を
抑制し、排泄を促します。
□6.肥満・高血圧・糖尿病のいずれかを合併している
高脂血症にこれらが絡むと、動脈硬化が加速され、これら4つを重ねあわ
せて持つと「死の四重奏」といわれます。
□7.ついつい食べ過ぎてしまう
コレステロールとトリグリセラドは肝臓で合成されるため、エネルギーの
過剰摂取は問題です。腹8分目を心がけましょう。
□8.家族歴がある。もしくは、男性55歳以上、女性45 歳以上である。
高脂血症は年齢とともに進行します。
また、動脈硬化が原因の病気に家族がかかった人は用心しましょう。
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